外国人労働者に対する適正な労働条件

１．均等待遇

労働者の国籍を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱いをしてはならないこと。

２ 労働条件の明示

労働契約の締結に際し、賃金、労働時間等主要な労働条件について、その内容を明らかにした書面を交付すること。その際、外国人労働者が理解できる方法により明示するよう努めること。【※１】

３ 賃金の支払い

最低賃金額以上の賃金を支払うとともに、基本給、割増賃金等の賃金について全額を支払うこと。労使協定に基づき食費、居住費等を賃金から控除等する場合等については、控除額は実費を勘案し、不当な額とならないようにすること。

４ 適正な労働時間等の管理

法定労働時間等の上限規制遵守、週休日の確保をはじめ適正な労働時間の管理を行うとともに、時間外・休日労働の削減に努めること。
労働時間の状況の把握に当たっては、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法によるものとすること。
労働基準法等の定めるところにより、年次有給休暇を与えること。時季を定めることにより与える際には、外国人労働者の意見を聴き、聴取した意見を尊重するよう努めること。

５ 労働基準法等の周知

労働基準法等の定めるところにより、その内容、就業規則、労使協定等について周知すること。その際には、外国人労働者の理解を促進するため必要な配慮をするよう努めること。【*1】

６ 労働者名簿等の調製

労働基準法等の定めるところにより労働者名簿、賃金台帳および年次有給休暇管理簿を調製すること。

７ 金品の返還等

外国人労働者の旅券、在留カード等を保管しないようにすること。また、退職の際には、労働基準法の定めるところにより当該労働者の権利に属する金品を返還すること。

８ 寄宿舎

事業附属寄宿舎に寄宿させる場合、労働基準法等の定めるところにより寄宿舎について必要な措置その他労働者の健康、風紀および生命の保持に必要な措置を講ずること。

９ 雇用形態または就業形態に関わらない公正な待遇の確保

短時間・有期雇用労働法および労働者派遣法の定めるところにより、短時間・有期雇用労働者または派遣労働者である外国人労働者と通常の労働者との間に不合理な待遇の相違を設けてはならず、また、差別的取扱いをしてはならないこと。
短時間・有期雇用労働者または派遣労働者である外国人労働者から求めがあった場合、通常の労働者との待遇の相違の内容および理由等について説明すること。【*1】

【*1】の事項については、母国語その他の当該外国人が使用する言語または平易な日本語を用いる等、外国人労働者が理解できる方法により説明するよう努める必要があります。

《参照》厚生労働省ホームページ抜粋